私たちの強みは、最新分野におけるソフトウェアとハードウェア一体型の技術開発にあります。
その代表例として、カヤバ株式会社様と共同開発したレース用電動式パワーステアリングコントローラ(S-EPS)が挙げられます。
EPS(Electric Power Steering)とは、ドライバーのハンドル操作をモーターでアシストするパワーステアリングの一種であり、このS-EPSは国内外のレース車両に搭載され、多くのレーシングチームから高く評価されています。
特に2024年WEC(FIA 世界耐久選手権)第4戦ル・マン24時間レースでは、
HYPERCARクラス:23台中13台に採用
LMP2クラス:16台中16台(採用率100%)
と圧倒的な採用率を誇り、総合優勝を果たした#50フェラーリAFコルセにも搭載されました。
さらに、Super FormulaやD-1グランプリなど、各カテゴリーのレース車両にも採用され、S-EPSはレースシーンに欠かせないパーツとなっています。
私たちは、これからも自動車業界をはじめとするさまざまな分野で、最先端の技術開発に挑戦し、社会に貢献してまいります。

機能
・ステアリングからトルク情報(ハンドルの重さ)、回転角度情報のアナログ値取得
・CAN(車載通信)から車速情報取得
・モータ出力のフィードバック電流制御
・自己診断機能
特徴
・小型ながらハイパワーを実現
・ドライバーの意思を忠実にタイヤへ伝達
・チューニングソフトによりカスタマイズ設定が可能
・過酷なレースに耐える堅牢性/耐久性


制御イメージ


開発担当者から一言
応答性が求められるシステムであるため、ソフトウェアとハードウェアの緻密な協調が重要になります。ハードウェア開発を専門としながらも、ソフトウェアのソースコードにも自ら触れ、システムの動作理解を深めるよう努めました。
さらに、システムは10年以上の量産が見込まれるため、長期的な安定供給を実現するために、供給寿命の長い部品を慎重に選定しています。最適な性能と耐久性を両立させるために、細部までこだわり抜いて開発を進めています。